キハ52、一般色ラストラン
いすみ鉄道キハ52系。
塗装の劣化により、一般色から首都圏色に塗り替えられることとなったが、どうにも天気が今一つ……と言うより壊滅的。
ラストHMが付く15日に至っては、大雨等で105Dまで運休と言うレベル。
そんななか迎えた2月16日、最終日。雪雲去って太陽現る、天気予報は見事な快晴。これは行かなきゃいけないだろう。
さて、いすみ鉄道を撮影するに当たり、車が無いと不便極まりないと言うことは、2月11日の撮影で嫌と言うほど実感した。
……が、雪の爪痕は大きい。ノーマルタイヤの家の車で行くなんて自殺行為。ここは素直にレンタカーを使うことにした。
……のだが。スタッドレス車の空きがない。神奈川県、東京都、千葉県全てだ。
これには打つ手なし。電車で行って、11日のように追っかけも出来ない、一部の急行を撮れないと言う効率の悪い撮影を決行するのであった。
……と言いたいところだが、車で移動できるのであれば、別にレンタカーである必要はないことに気付く。
朝一の わかしおで大原に降り立ったのは、時刻通りの8時32分。雪や風の影響はない。
これから狙うのは急行1号ではなく、送りこみの快速列車。躊躇わずタクシーに乗り込み、向かった先は西大原〜上総東。
そう、タクシーと言う手があるではないか。 贅沢に思われるかもしれないが、それは違う。
そもそも自宅からレンタカーで撮影に出かけると、高速代やらガソリン代やらで12,000円くらいはかかってしまう。
対して大原まで電車で来た場合、休日パス+茂原〜大原乗車券+特急券で、5,200円。電車を使うだけで、約7,000円の節約になっているのだ。
だったらその7,000円でタクシーに乗ればいいという考えが生まれるのに、そう時間はかからなかった。
費用対効果、撮影効率、配車時の場所の説明(←これ重要)などなど、綿密に計画して実行した、キハ52一般色のラストラン。
その一発目は、見事、通過5分前に曇られた。
折り返し急行1号。光線を考えれば、ここはオマケ程度。
「山崎青年館」で通じたこの場所からタクシーに乗り込み、一気に小谷松へと移動。極力順光の場所を狙う。
折り返し大多喜行き普通列車は、撮影効率を考え、小谷松周辺で撮影することに。風は強いが、日差しは暖かい。ところどころ雪も残っており、しばしロケハンしてみるも、対して良い場所は無い。
通過時刻も迫ってくる。
仕方なく、逆光になってしまうが“雪だるまポイント”で撮影することにした。
シルエットになる予想が盛大に外れた結果。しかも変な体勢で撮ったせいで切り位置も微妙なことに。
小谷松付近で1人雪だるまを作ってるバカを見つけた方、100%、それは自分です。
折り返し普通列車は、最初のポイント付近へと戻る。青空が気持ち良い。
ここから徒歩で城見ヶ丘へ。乗る列車は約30分後だが、途中のオリブでトイレ休憩をしても十分に間に合った。
国吉で降り立ち、歩きたくないので無料レンタサイクルを利用。目指すは勿論、例の踏切。
……雛壇の位置が、キハ52単行の時と変わっている。当たり前か。
ともかく、立つ位置は無いし、しゃがめば先客が被ると言う状況。車があればある程度は違ったか。
ひとまず しゃがめる場所を確保するも、強風が我らを襲う……。
う〜ん……。
目印が少ない分、ケツの位置が分かりにくい。こういう場合は三脚を使わず、すぐ左右に振れるようにすることで対応していたのだが、この強風では無意味だった。
国吉駅に戻り、西大原へ移動。整理券を取るのは久しぶりだ。
歩いて歩いて山中を目指す……のだが、どうも山影が危険だ。
本末転倒、こうなると時間との勝負になる。
少し移動し、ラストの急行5号。
ここでまたミスを犯す。
急行通過直前の練習電を撮ったところ、構えている場所では、側面に陽が当たらないことが判明したのだ。
見た感じは問題ないと思われた。地図上でも大丈夫だと思った。しかし現実は陽が当たらない。
迷う。移動すべきか否か。
通過まで10分もない。この短時間で、既に沢山の方が構えている中に飛び込み、邪魔にならず、かつ障害物の無い場所があるのか……。
この場所は、アングルで決定した。キハ52を、インカーブで迫力ある構図で撮る!
順光側はアウトカーブ。アウトカーブ構図は、午前に撮っている。……だったら最後はインカーブで決めよう。待つこと約5分。
この後、西大原駅まで歩いて列車を待っても1時間は来ないため、大原駅まで約30分歩く。
そのおかげで乗れた わかしお24号で、房総の地を後にした。